"GIGS" JUST A HERO TOUR 1986は元々は1986年にCD、LPレコード、カセット・テープでそれぞれ限定10万枚のみプレスされた限定盤で発売されたアルバムでした。
その後、1989年には復刻盤が発売され、さらにその後、2005年にはデジタル・リマスタリングされ、再発されました(さすがEMI・笑)。
このアルバムは1986年3月24日、青山スパイラルホールを皮切り行われた「JUST A HERO TOUR」の模様を収録したアルバムで、録音はそのツアーの最終日、7月2日の日本武道館でのGIG(BOØWYワンマンでは初の武道館公演)とされていますが、実際は他の会場のGIGでの演奏も含まれていました。
大抵はこのようなライヴ・アルバムやライヴDVD(当時はビデオ)を発売する場合は、2DAYS以上の公演を行い、出来の良い演奏をピックアップして収録するというパターンが多いと思うのですが、このツアーでは武道館公演は1日のみしか行われておらず、実際ミスも目立った演奏が多かったため、そのような結果になったのだと思います。
さらに全曲収録ではなく、ベストなトラックを選曲し、編集してあります。
当時のメディアの収録時間云々を考えれば、仕方なかったのでしょう。
元々このアルバムのコンセプトはBOØWYのベスト・アルバムということだったらしく、布袋氏は
「キカイ物やキーボードとか重ねることで、ハイグレードな作品にしたかった」
と語っていて実際、音源には演奏されていないはずのシンセがオーヴァー・ダビングされていました。
俺的にはこの「シンセ」は正直、余計な演出だったけれども、ライヴとスタジオの良いとこ取りというか、融合という新しいコンセプトとしてみれば、斬新なことだったのかもしれません。
また氷室氏も
「俺達ライヴバンドだからベスト盤はライヴで出したかった。スタジオ録音じゃないライヴでの録音を素材にしたオリジナルアルバム・・・」
という発言をしています。
で、今回発売された「"GIGS" JUST A HERO TOUR 1986 NAKED」
このたび、このライブの全曲のマルチテープが発見され、完全版の「“GIGS” JUST A HERO TOUR 1986 NAKED」として新たにリリースすることとなった。
(公式より引用)
発見されとか(爆)
もともとあったんでしょうが!と突っ込みたくなりますXD
今回のCDは「Blu-spec CD2」という何やら聞いたことのないメディアですが、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントが、2008年に発売を開始した『Blu-spec CD』からさらに研究開発を重ね、ブルーレイディスク製造技術のすべてをCD製造に投入することによって完成した、より一層原音に忠実な高品質CDだそうです。
聴いた感じは、解像度は素人でもわかるくらいに上がっているような印象を受けますが、元々が数十年前のマスターですからね^^;
肝心の内容なんですが、今回は完全版ということで、演奏されたトラックは全て収録されています。
MCはカットされていますが、収録時間を考えると仕方のないことなんでしょう。
また、演奏に関してもオーヴァー・ダビングは一切無く、当時の演奏のままです。
・・・と、言いたい所なんですが、細かいミスは修正してあるみたいです(笑)
特にリズム隊のミス。
氷室氏の歌詞間違いや布袋氏のミス・タッチに関してはそのままの曲も多いですが、リズム隊(松井&高橋)のミスは何故か修正されています。
このGIGの模様の一部はTVでも放映され、ブート物も出回ってます。その演奏と聴き比べると編集されている部分がわかります。したがって、完全な完全版ではないです(笑)
しかし布袋氏のギターの音は、ホントにまんまという感じがしますね。
以前のアルバムのように手を加えてはいないのでしょう。
まぁ細かいことはこのくらいにしておいて、武道館公演の全ての演奏をクリアな音で聴けるということは素直に嬉しいことで、今聴いてもやはり興奮します。
俺は最もBOØWYの脂が乗ってる時期はこの頃だと思ってるので、余計に興奮してしまいます(笑)
特に「わがままジュリエット」と「1994-LABEL OF COMPLEX」は本当の意味で「初聞」だったので衝撃でしたXD
わがままジュリエットのイントロの布袋氏のミス・タッチがなんともいえず興奮!(爆)
「肝心な所でやっちまったな!」みたいなXD
相も変わらず取り止めがなくなってしまったけれど、とにかく、コレは何度聴いても興奮できる究極のBOØWYのアルバムですわ。はい。